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レディ・ジョーカー(上巻)




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レディ・ジョーカー〈上〉
「レディ・ジョーカー」高村 薫 (著)


「要求は20億。人質は350万klのビールだ。金が支払われない場合、人質は死ぬ。話は以上だ。」
一兆円企業・日之出麦酒を狙った未曽有の企業テロはなぜ起こったか。
男たちを呑み込む闇社会の凄絶な営みと暴力を描く。


業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロは、なぜ起こったか。
男たちを呑み込む闇社会の凄絶な営みと暴力を描いて、いま、人間存在の深淵を覗く、前人未到の物語が始まる。


現代の日本文き学が到達した一つの地点を示す文学的事件ともいうべき傑作。
構成の骨太さ、文体の硬質さ、登場人物を書き込む筆の柔らかさ。
そのようにいわば皮膚にひりひりと感じさせる刺激臭に満ちた 誠に過激かつ雄大な作品である。

また 犯罪というものが いかに「人間性を示す」格好の題材であることを示すという点でも ドストエフスキーの「罪と罰」以来の作品と言っても 過言ではないとすら思っている。

冒頭に出てくる 戦争直後に書かれた手紙に見られる叙情性は 高村が見せた初めての文章であり その一文が ラストで繰り返される場面では正直涙が出そうになった。
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Out(上)




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OUT 上 講談社文庫 き 32-3
「OUT」桐野 夏生 (著)


'98年日本推理作家協会賞受賞。

ごく普通の主婦であった彼女たちがなぜ仲間の夫の死体をバラバラにしたのか!?

深夜の弁当工場で働く主婦たちは。
それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。
「こんな暮らしから抜け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へ導いたのは、思いもよらぬ事件だった。
なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?
犯罪小説の到達点!


98年度版 このミス 1位
1997文春ベスト10 2位
文春二十世紀傑作ミステリーベスト10 国内部門 18位
日本推理作家協会賞
エドガー賞最優秀長編賞にノミネート


作者のブレークのきっかけとなった代表作。
パート仲間の殺した夫をバラバラにした4人を描くクライムノベル。

それぞれが様々な家庭事情をかかえており、その「閉塞感」からの「OUT」を描ききったのが本作品であり、ミステリーという枠組みを超えた傑作である。

特に、終盤の息もつかせぬ展開は、これまでに類を見ないものであり、作者にしか描けないすばらしいものである。
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不夜城




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不夜城 (角川文庫)
「不夜城」馳 星周 (著)


主人公が黒い。
ヒロインも黒い。
黒くない人物がいない!!!

すえた匂いが行間から漂ってきそう。
どこまでも硬質。


普通、一般のハードボイルド作品は主人公が事態を好転させようと動く。
でもここでの「好転」はあくまで世間のモラル、 一般常識に合わせた「好転」だ。
麻薬組織の壊滅とか凶悪犯の逮捕とか。

ところが本書の主人公の「好転」はあくまで自分にとってのものだ。
自分が生き残るためにどうするか。
生き残るためなら、友を売る、嘘をつく、人を傷つける。なんでもする。

主人公はラストまで自分のスタンスを変えない。

悪党のまま物語はおわる。
またヒロインも同じだ。他人には理解できない枠枠組みを引きずって、
悪女として物語を一層黒くしている。


最高におもしろかった。

エンターテイメントってこうじゃなくちゃいけないと思う。
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ホワイトアウト




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ホワイトアウト (新潮文庫)
「ホワイトアウト」真保 裕一 (著)


日本最大の貯水量を誇るダムが、武装グループに占拠された。
職員、ふもとの住民を人質に、要求は50億円。
残された時間は24時間!

荒れ狂う吹雪をついて、ひとりの男が敢然と立ち上がる。
同僚と、かつて自分の過失で亡くした友の婚約者を救うために―。

圧倒的な描写力、緊迫感あふれるストーリー展開で話題をさらった、
アクション・サスペンスの最高峰。

吉川英治文学新人賞受賞。


織田裕二主演で映画化されたこの作品ですが、映画を見なくても見たつもりになれる、といえば良いでしょうか。
真保裕一の文章の特色でもある、人物描写、設定、風景に至る過剰なまでの細やかな描写力…。

読んでるうち、目前にダムが聳え立ち、自分の肩に雪がこんこんと降り積もっているのではないかと疑いさえしました。

現状から逃げ出す機会が何度もあったはずの、主人公富樫輝男。
何故彼がそこまでして、1人でテロリストに立ち向うのか?

映画以上のスリルと緊迫感。手に汗握るシーンの連続。
一度読みはじめたら、一気に読破しなければ気がすまなくなるはずです。

酸欠しそうなくらい圧巻されます。
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ミステリーズ




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ミステリーズ―完全版 (講談社文庫)
「ミステリーズ」山口 雅也 (著)


密室殺人にとりつかれた男の心の闇、一場面に盛り込まれた連続どんでん返し、不思議な公開捜査番組、姿を見せない最後の客。

人気の本格推理作家が明確な意図を持ってみずからの手で精密に組み上げた短編集。
謎とトリックと推理の巧みな組み合わせが、人間の深奥にひそむ「ミステリー」を鮮やかに描き出す。


テーマは「狂気と逸脱」。
でも内にこもる類ではなく、寧ろ躁状態のグルーヴを感じます。
「ミステリ」の可能性をここでも山口氏は追及、若しくは探求しているのでしょう。

吃驚するオチ満載ですよ。
それでいて一貫したテーマは常に流れています。
見事な短編集ですよ、これは。

可能性として残された、考え得る「ミステリ」の作法の集合。だから『ミステリーズ』。
 


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