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宮部みゆきのおすすめミステリー小説

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宮部みゆきおすすめミステリー小説(7)

★おすすめ面白いミステリー小説『模倣犯』宮部 みゆき(著)

面白いミステリー、おもしろい傑作ミステリー小説は『模倣犯』宮部 みゆき(著)だ。


2001年「模倣犯」で毎日出版文化賞、02年第6回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門


墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。

やがてバッグの持主は、三ヵ月前に失踪した古川鞠子と判明するが、「犯人」は「右腕は鞠子のものじゃない」という電話をテレビ局にかけたうえ、鞠子の祖父・有馬義男にも接触をはかった。

ほどなく鞠子は白骨死体となって見つかった―。

未曾有の連続誘拐殺人事件を重層的に描いた現代ミステリの金字塔、いよいよ開幕。



久し振りに再読した。

あらためて感じたのは、著者の丁寧さと読者に対する誠実さだ。

その場面にしか登場しないような人物にもストーリーを持たせ、本筋のストーリーに厚みを持たせるという手法を、「ムダに長い」と感じる人もいるはずだが、私はこれが作者の作品の魅力であるととともに、丁寧さと読者に対する誠実さだと思っている。

そして、長篇であってもリーダビリティが高いのは、ストーリーテラーとしての実力もあるが、もうひとつ忘れていけないのは作者の文章だ。

難しい単語が使われることはなく、すっと文意が理解できる。

だが、無機質な文章ではない。登場人物のセリフもふくめて体温を感じる文章だ。

彼女の作品ではどんなに残酷な世界が描かれていても、何かしら救いの部分がある。


10年以上前の作品なので、設定などの部分で古さはあったが、小説としての輝きは失われていなかった。

やはり、日本を代表する小説家の一人だと思う。


本書を読むと、こわくなる。

自分だけは、我が家だけはひととは違う。

そう思って皆生きている。殺される瞬間まで。

被害者側もなにか普通とは違うところがあったのだ、だから私達とは別世界の問題、私達は安心、と思いたいのだ。

…そう言われたように感じたから。

「火車」の本間刑事的人物は登場せず、淡々と歩みを緩めずに非情な凶行が続いていく。

本間刑事は犯人の背景を描き出しつつ本人に迫っていく軌跡を描きましたが、ここで犯人に迫る役割を得たライターは自らも物語の波に押し流され、浮き沈みしつつ終幕へ向けて動いていきます。

神の救いの手は存在せず、もがき苦しみ、それでも営々と生活を続けなければならない人々がいる。

そして、それは特別なことではない。

そんな読後感でした。


エンタテイメントを超えて、宮部さんが犯罪小説をかく意味を聞いた気がするから。

自らの役目を全うしようと仕事に取り組む宮部みゆきの気迫のようなものを感じる作品でした。

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宮部みゆきおすすめミステリー小説(8)

★おすすめ面白いミステリー小説『名もなき毒』宮部 みゆき(著)

おすすめミステリー小説、面白いミステリー、おもしろい傑作ミステリー小説は『名もなき毒』宮部 みゆき(著)だ。


第41回吉川英治文学賞を受賞作品。


どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。

それが生きることだ。

財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。

そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。



あらゆる場所に「毒」は潜む-。

財閥企業で社内報を編集する杉村三郎が、私立探偵・北見を訪れて出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。

現代ミステリーの最高傑作。


人間社会或いは人間関係が生み出している「毒」。

それは、格差社会から生まれるものかも知れないし、もっと別の社会システムから生み出されるものかも知れません。

そうした「毒」に侵されて、社会の中に溶け込めない人たちが増えているのかも知れません。

毎日の新聞を読んでいると、ふとそんな気がしてきます。


もともとがそんな「毒」が元で引き起こされた事件だけに、何のトリックもありません。

従って、所謂「推理小説」の面白さを求めてはいけません。

むしろ、社会問題を扱った「一般小説」或いはせいぜい「犯罪小説」と言うところでしょう。

でも、ストーリー・テラーである作者の力を遺憾なく発揮して、読ませる小説になっています。

結構長い小説なのですが、ノン・ストップで読みたくなる小説です。


青酸カリという人間を死に至らしめる直接的な毒以外にも、シックハウス症候群や土壌汚染による喘息など症状が出ないと表面化しない毒、人を中傷したり自分が不幸だから他の人も不幸になるべきだといった理不尽な考えをする人間による毒、これらの名もなき毒に関する話を、無差別毒物殺人事件と絡めて展開するミステリで読み応えがあります。

個人的には、社内編集部のアシスタントのアルバイトをしていた原田いずみの言動が印象に残りました。

常に何かに怒っていて攻撃的で他人の幸せが許せない。特に原田いずみの父親が娘の過去の話はする場面が印象深かった。この話も実際には何が事実なのか分からないが、原田いずみがとてもつらく悲しい生き方をしてきたということが十分に伝わってきました。


社会派ミステリーの宮部みゆきらしい作品です。



犬を連れて散歩中の老人がコンビニで購入したパックのウーロン茶を飲むや路上で悶死し、 そこから物語ははじまります。

この作品は現代社会に潜む人的社会問題を盛り込んであり、物語は最悪かつ思いもよらない 展開へ突入します。


僕がこの小説で感じたのはそのストーリーティングではなく、登場人物のキャラクタ設定でした。

とくに本筋にあまり関係ない私立探偵北見一郎。

彼の深見のある人物造形がこの小説にある種の重要なニュアンスを与えています。

ストーリー自体は途中からちりばめられた伏線で先が読めてしまったりするのですが、宮部みゆきらの作品はキャラクタの隠し味が絶妙です。


乾いた殺人事件ものになるところを読み終わると他人ごとにも思えず、後味が悪くないのはさすがです。
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