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宮部みゆきのおすすめミステリー小説

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  ●宮部みゆきのおすすめミステリー小説:おすすめ宮部みゆき作品

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 宮部みゆきの著者略歴

1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。

89年「魔術はささやく」で日本推理サスペンス大賞

92年「龍は眠る」で第45回日本推理作家協会賞長編部門

同年「本所深川ふしぎ草紙」で第13回吉川英治文学新人賞

93年「火車」で第6回山本周五郎賞

97年「蒲生邸事件」で第18回日本SF大賞

99年「理由」で第120回直木賞、日本冒険小説大賞

2001年「模倣犯」で毎日出版文化賞、02年第6回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門

07年「名もなき毒」で第41回吉川英治文学賞を受賞
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宮部みゆきおすすめミステリー小説(1)

★おすすめミステリー小説「火車」宮部 みゆき
 

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?

いったい彼女は何者なのか?

謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。

山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。

社会派ミステリには2つの要素がある。

一つは純粋にミステリとしての謎解きの面白さ。
そしてもう一つは社会の影を映し出す鏡の役割。

宮部みゆきはこの二つの要素を兼ね備えた秀作を 世に多く送り出してきている現代を代表する作家だが、 僕は彼女の作品の中でも「火車」が一番だと思っている。

物語は一人の女性の謎めいた失踪から始まる。

そしてそれを追う主人公は彼女の過去を探るうちに、 一つの信じられないような真実に辿り着く。

カード破産、戸籍、家族の形・・・

いくつものテーマが織り込まれながら、 謎解きに向かって進むストーリー。

必読の一言に尽きる。


カードやサラ金地獄を背景に描かれる、現代の人間の悲劇。

読み終った時、言葉に出来ない割り切れなさを感じた。

哀しいようないらだち。それは何だったのか。

本当に悪いのは、罪を犯した犯人ではなく、その人を犯罪へと追い込んだものたち。

しかし裁かれるのはいつもその人だけで、犯罪へと追い込んだものたちは、その後も、何も変わらずに続いていく。

一体、誰が彼女を責められるのか。

誰も彼女を救えなかったのに。


そして読者には、その現場に居合わせてしまったような緊迫感漂うラストシーンが待っている!!


宮部みゆきの最高傑作で超おすすめのミステリー小説です。(社会派小説でもある。)
 
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宮部みゆきおすすめミステリー小説(2)
★ おすすめミステリー小説「理由」宮部 みゆき


事件はなぜ起こったか?

殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。

東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。

室内には中年男女と老女の惨殺体。

そして、ベランダから転落した若い男。

ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった…。

ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。

バブル期の高級マンションとローンの焦げ付き, 競売と占有屋という社会の変動を背景とした事件の真相を迫っていき, 後半では事件の裏に見え隠れする家族というシステムの崩壊が描かれている.


この作品のテーマは犯人探しや謎解きではなく, 事件の当事者たちや社会背景にある事情であって,まさに「理由」がテーマなのである.


当事者たちのインタビューという形式で, それぞれがときに視野狭窄的な,ときに身勝手な言い分が主張されるのもリアリティを増している.

真相に至るプロセスと社会の縮図を描くという文学性が高い水準でバランスした作品.

登場人物が非常に多いが、混乱することは全くなく一気に読めた。通勤時間を利用して2日で読み終えた。


この小説の魅力は、ルポルタージュの形式で語られる多くの人々の息遣いである。

登場人物はいずれも、どこかが上手くいかない、不器用な人たちばかりである。

勉強や仕事がそこそこできる人、そこそこ感じの良い人はいるが、能力を有効に生かしてかっこよく生きられそうな人はいない。

そしてその誰もが、家族に関わる厄介なしがらみを抱えている。

悲惨な事件の舞台となったおしゃれなマンションのイメージからは程遠い、前近代の湿っぽい臭いを漂わせた人たちばかりがこれでもかというほど登場する。

考えてみればこれは無理からぬ話かもしれない。


しがらみから逃れようと夢中でもがくうちに、バブル期に小金を持ってドライで清潔な都会の暮らしに足を踏み入れることができたのだろう。

「家族の絆」などという甘い言葉では呼びたくない、しがらみと適度に付き合う(絡まって身動きがとれなくなったり、無理に断ち切ったりすることなく)ことの難しさを考えさせられた。

そして、そのなかでささやかな希望なのが、親や祖父母たちのしがらみに振り回されながらも、健気に地に足をつけて生きようとするタワーマンションの少年小糸孝弘と、宿泊所の少女、片倉伸子である。
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宮部みゆきおすすめミステリー小説(3)

★おすすめ面白いミステリー小説『魔術はささやく』宮部 みゆき著

日本推理サスペンス大賞受賞作品。

宮部みゆきの初期作品の中では最高傑作。


それぞれは社会面のありふれた記事だった。

一人めはマンションの屋上から飛び降りた。

二人めは地下鉄に飛び込んだ。

そして三人めはタクシーの前に。

何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた三つの死。

さらに魔の手は四人めに伸びていた…。

だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず知らず事件の真相に迫っていたのだった。



宮部さんならではの盛りだくさんの構成と登場人物で読者を満足させてくれます。
 
法の網を潜り抜けて、犯罪などとは全く関係ないと言うような顔で過ごしている人たちにも、罪悪感という下意識に刻み込まれているものまでは、消し去ることがでずきないというのも業だと思いました。

そんな罰されない犯罪者をその下意識に働きかけることによって自殺という形で罰してしまうのだから、これはまさに魔術でしょう。
 
自殺の謎が明らかになるにしたがって、も一つの真相が分かってきます。

お楽しみに・・・。


宮部みゆきの初期の作品であり傑作ミステリー。

都合の良い設定や未熟な部分もありますが、 何と言っても宮部さんの長所である登場人物の描写が秀逸です。

登場人物が物語の中で生きています。

最初は、ミッシングリンク物か、なかなか魅力的だけど、 ちょっとありきたりかな、と思って読み進めました。

ところが、事件そのものは作品の中盤でほぼ解決してしまうんですね。

そして、それからがこの作品の本題となります。

単なる謎解きのミステリーでは無く、人間を書こうという作者の思いが伝わってきます。

長編でありながら比較的コンパクトにまとまっていて、とりあえず宮部作品の何たるかを知るには、格好の1冊と思われます。


最後も(いい意味で)驚愕でした。

著者に脱帽です。

頭が上がりません。
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宮部みゆきおすすめミステリー小説(4)
★おすすめ面白い傑作ミステリー小説『龍は眠る』宮部 みゆき著


第45回日本推理作家協会賞長編部門受賞作品。


嵐の晩だった。

雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。

何となく不思議なところがあるその少年、稲村慎司は言った。

「僕は超常能力者なんだ」。

その言葉を証明するかのように、二人が走行中に遭遇した死亡事故の真相を語り始めた。

それが全ての始まりだったのだ…

宮部みゆきのブロックバスター待望の文庫化。


宮部みゆきの超能力者ものだ。



賛否両論あるでしょうが、自分的にはかなり好きな小説です。

自分も高坂さんと同じように、「こいつはホントに超能力者なのか?直也とどっちを信じればいいんだ?」と、疑いながら、迷いながら読んでいきました。

その上に謎が重なり、気付くと物語がどのような終焉を迎えるのか気になって気になって、一気に読んでしまいました。

けしてハッピーエンドではないのですが、すごくいい話でした。

二人の少年(青年)に振り回されている高坂さんの迷いや戸惑い、

サイキックとしての苦悩など、とてもリアルでした。




時代劇ものも素晴らしいですが、この人の書く『少年』の描写は特筆すべきものがあると思います。

自分の能力に苦悩しながら、生きていく少年と青年2人の苦しみを『大人の』目線で見る男性の対比。

大好きな作品のひとつです。



宮部みゆきの小説には、自然に超能力者が登場してきて、うっかりすると世の中にいるんじゃないかと思うくらいだ。

ただ脳天気な人は1人もおらず、超能力者たちはみんなして、悲しみを背負っているのだけれど。

なかでも、いちばん背負っているモノが大きな人が、この龍は眠るに出てくる、稲村慎司と織田直也だろうか。

突然、人の気持ちがどんどん聞こえてきたら、うるさくてかなわないだろう。そりゃ大変だ。笑い事ではない。


そんな大変な人たちが主役なのだが、ハッピーエンドになっているので救われる。

宮部みゆきの小説は、ハッピーエンドは少なく、あったとしてもハッピーへの予感くらいなのだが、この龍は眠るは、きちんと主人公が幸せになっているところまで描かれている。

それというのも、稲村慎司と織田直也という超能力者が切なすぎるからだろうか。
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『本所深川ふしぎ草紙』宮部 みゆき著

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宮部みゆきおすすめミステリー小説(5)

★おすすめ面白い傑作ミステリー小説『本所深川ふしぎ草紙』宮部 みゆき著


第13回吉川英治文学新人賞受賞作品


近江屋藤兵衛が殺された。

下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが…。

幼い頃お美津に受けた恩義を忘れず、ほのかな思いを抱き続けた職人がことの真相を探る「片葉の芦」。

お嬢さんの恋愛成就の願掛けに丑三つ参りを命ぜられた奉公人の娘おりんの出会った怪異の顛末「送り提灯」など深川七不思議を題材に下町人情の世界を描く7編。

宮部ワールド時代小説篇。



決して読み疲れることなく、むしろ心地よい感覚に酔いながら、スススと読み進めることができるし、軽快なリズムの割には、心にいつまでもジン…と余韻を残して読者の心を離さない物語が、これでもかというくらいに、この作品には詰まっている。

人の思いというのは複雑で、決して綺麗なものばかりではなく、時として醜くもあるというのに、この作品で描かれるそういった思いは、風が吹くかのように、ごく自然に心の中を通り過ぎて行き、なんとも後味が良い。

もちろん宮部さんの小技も随所に散りばめられおり、十分楽しんで読むこともできる。



深川の七不思議を題材として、まったく違う物語を展開している。

最初から七不思議すべての構想があった上で書かれたのではないだろうか。

そうでなくてはこうも首尾よくそれぞれの不思議がはまることはないと思う。

はまり方もそれぞれに違う。見事なものだと思う。

会話があまりに現代の言葉に近いのに最初は少々抵抗を感じたが、それもすぐに慣れてしまう。

いい物語を紡ぐ人だなぁ、と改めて感心。


「ふしぎ草紙」という題名だが、勿論怪談ではない。

京極夏彦の言葉を借りれば「世の中に不思議な事など何もない」というように、妖しの現象は全て人の心が生み出す有様を宮部流に描いている。

例えば、鬼火と思ったものが、実は人の心に灯る温もりだったりと、作者の人間を観る優しさが縦横に出ている。


本所深川に纏わる七不思議を描きながら、人間の持つ優しさ、人情、そして人と人との温かい触れ合いを映し出した心温まる短編集。


本領発揮!の宮部みゆき傑作作品だ。
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宮部みゆきおすすめミステリー小説(6)

★おすすめ面白い傑作SF、ミステリー小説『蒲生邸事件』宮部 みゆき著


予備校受験のために上京した受験生・孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。

間一髪で、時間旅行の能力を持つ男に救助されたが、そこはなんと昭和十一年。

雪降りしきる帝都・東京では、いままさに二・二六事件が起きようとしていた―。

大胆な着想で挑んだ著者会心の日本SF大賞受賞長篇。


おかしなもので、タイムトラベルなどしたこともないのに、もしそれができるとしたら、きっと歴史は変えられる、と思っていた。

いつの時代の出来事にもそれを決定づけた事件や人物というのがいる。

日本史の試験などで出てくる事柄だ。

だから、それに影響を及ぼすようなことができれば、歴史は変わるんじゃないかと。

そうすれば、たくさんの人がなくなってしまうような事件や事故を防ぐことができるんじゃないか、と思っていた。

 
しかし、ここに出て来るタイムトラベラー平田は「歴史の細部は変えられても、歴史そのものは変えられない。そんなことをしようとしても、それは所詮”まがいものの神”でしかない」と言う。

最初はそれが理解できなかった。

日本が戦争に突入しない方法、原爆が投下されない方法、または、これほど大きな犠牲をだす前に戦争をやめる方法・・・なにか手だてがあるんじゃないか、そう思いながら読み進めた。


しかし、読んでいくうちに彼の言うことがよくわかった。

私たちは後世の人間として、なにが起きるか知っているから後からあれこれ批評もできるけれど、その時代に生きている人たち全ての考えでも変えない限り、歴史を変更するというのは無理なのだ。

たとえば東條首相を暗殺したとしても、別の東條がでてくる、それだけのことなのだ。

 
歴史というのは、人間が積み上げていくものだけれど、個々の出来事に多少の変更があっても、それは歴史全体にはたいした影響のないものらしい。

読んでいて、その点は納得ができた。

戦前に戻り、自分の祖父や祖母を戦災から守ろうとすることはできるかもしれない。

だけど、戦争そのものを防ぐことはできない。

だからこそ、今この時代に生きている、ということが大事になってくる。

これからの歴史を決定づけるのは、今を生きている私たちなんだから。

 

設定がタイムトラベルした先の時代だからジャンルとしてはSFになるんだろうけれど、いやはや、そんなジャンル分けできるような小説じゃない。

いろんな要素を詰め込んだエンターテイメントです。

 
蒲生邸で働く女中・ふきと、この戦争を生き延びたら浅草で会おうと約束する。

昭和20年に蒲生低付近も大規模な空襲にあうことを知っている孝史にしてみれば、会えない確率の方が高い、切ない約束だっただろう。

まがいものの神でもいい、せめて関わりを持った人たちだけでも幸せになってほしい、という彼の気持ちが痛いほど伝わってきた。

 
推理小説の要素もありながら、最後はほろりとさせてくれる。

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