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そして夜は甦る




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そして夜は甦る (ハヤカワ文庫 JA (501))
「そして夜は甦る」原 りょう (著)


ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。
西新宿に探偵事務所を構える沢崎が立ち向かう難事件の背後には巨大な陰謀が隠され、鮮やかなラストシーンに向って物語はスピーディに展開してゆく。

レイモンド・チャンドラーに心酔する、ジャズ・ピアニストの著者が2年の歳月をかけ完成させた渾身の処女長篇。
いきのいい会話と緊密なプロットで贈る、期待の本格ハードボイルド登場。


沢崎のデビュー戦は、海部と名乗る男から二十二万円の現金を預ったことから始まった。
失踪した佐伯直樹はカレンダーに渡辺探偵事務所のなと電話番号を書き残していた。
そして、その佐伯の行方を追う沢崎の前に過去のある事件が浮かび上がる。

過去の事件の真相は? 海部と名乗る男の正体は?

鮮烈な印象を残すラストシーン。マスコミが伝えた事実には肝心な部分が抜け落ちていた。

自分の足で情報を集め、整理する。
その繰り返しによって真実を突き止める沢崎の姿勢は、探偵という職業に徹する機能美を感じさせる。
その美しさに魅せられた者はきっと「私が殺した少女」「さらば長き眠り」と続くシリーズを手に取るに違いない。
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私が殺した少女




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私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA)
「私が殺した少女」原 りょう (著)


まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。
沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。
だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る…

緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで独自のハードボイルド世界を確立し、日本の読書界を瞠目させた直木賞・ファルコン賞受賞作。


探偵・沢崎シリーズの二作目です。
沢崎が作家の娘でバイオリン奏者として将来を嘱望された真壁清香の誘拐事件に巻き込まれます。
実にハードボイルドらしいハードボイルドだと思います。
探偵の設定、ワイズクラック、彼と「瞬間的な相互理解」ができる男の存在(沢木耕太郎曰くハードボイルド小説の構成条件の一つ)・・・・・etc。
ストーリーも巧みです。
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さらば長き眠り




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さらば長き眠り (ハヤカワ文庫JA)
「さらば長き眠り」原 りょう (著)

400日ぶりに東京に帰ってきた私立探偵沢崎を待っていたのは、浮浪者の男だった。
男の導きで、沢崎は元高校野球選手の魚住からの調査を請け負う。
11年前、魚住に八百長試合の誘いがあったのが発端で、彼の義姉が自殺した真相を突き止めてほしいというのだ。
調査を開始した沢崎は、やがて八百長事件の背後にある驚愕の事実に突き当たる…

沢崎シリーズ第一期完結の渾身の大作。文庫版書下ろし掌編「世紀末犯罪事情」収録。

1996このミス 5位
95年文春ベスト10 3位
「そして夜は蘇る」「私が殺した少女」「天使達の探偵」に続く、私立探偵・沢崎シリーズの第四弾。


ミステリーとしても十分面白いし、どんでん返しも効いている。ハードボイルドの探偵物として、正に王道の作品でもある。
文庫版だけに加えられた「後書き」だけでも短編1作の価値がある。

しかし、本作の価値はそれだけではない。
文章そのものを楽しむ喜びを感じて頂きたい。
それこそが、読者が、5年も、10年も沢崎を待ち続ける大きな理由のひとつだから。
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愚か者死すべし




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愚か者死すべし
「愚か者死すべし」原 りょう (著)

オリジナルは2004年11月リリース。前作『さらば長き眠り』からおよそ9年空いた新作である。
この新作の登場には早川書房社長の早川浩の力が大きかったようだ。

読み出すと久しぶりの沢崎の言い回しが懐かしく、それだけでかなり満足できてしまう自分に気がつく。
つまり原作品のキモはストーリーではなく、沢崎の独特な(人はこれをハードボイルドと呼ぶわけだが・・・)レトリックにある、ということだろう。

9年以上の作品は頻繁に登場する電話のシーンも公衆電話ばかりで、それが作品を古い感じのものにしてしまっていたが、本作ではついに『携帯電話』が登場する。よかった。

沢崎の態度や言い回しを読んでいるだけで惹かれていく。

最後のあとがきの沢崎の確定申告の場面などハードボイルドそのものである。なかなかだ。
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天使たちの探偵




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天使たちの探偵 (ハヤカワ文庫JA)
「天使たちの探偵」原 りょう (著)


ある女のひとを守ってほしい―沢崎の事務所を訪れた十才の少年は、依頼の言葉と一万円札五枚を残して、雨の街に消えた。
やむなく調査をはじめた沢崎は、やがて思いもかけぬ銀行強盗事件に巻き込まれることに…

私立探偵沢崎の短篇初登場作「少年の見た男」ほか、未成年者がからむ六つの事件を描く、日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞受賞の連作集。


西新宿の探偵事務所に詰めている沢崎が活躍する短篇集。
一匹狼として、組織に縛られずに行動する姿、時折口にする洒落た台詞など、沢崎には、フィリップ・マーロウを彷彿させる私立探偵の匂いがしますね。
この短篇集には、十代の少年と少女が事件に深く関わる話が、六つ、収められています。


沢崎シリーズの特徴である、実時間とリンクし発生する謎のために、初読者の方は、第1作である「そして夜は甦る」から読み進まれることを強くお勧めする。

著者のデビュー作『そして夜は甦る』のあとに書かれた「少年の見た男」「子供を失った男」「二四〇号室の男」、第二長篇『私が殺した少女』執筆中に書かれた「イニシアル<M>の男」、そのあとに書かれた「歩道橋の男」「選ばれる男」の六篇。
これに、本文庫のための書き下ろしとして、掌篇「探偵志願の男」が、ボーナス・トラック的に掲載されています。
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ロング・グッドバイ




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THE WRONG GOODBYE―ロング・グッドバイ
「THE WRONG GODDBYE ロング・グッドバイ」矢作 俊彦 (著)

「このミステリーがすごい!」の2005年第4位。


神奈川県警の刑事・二村永爾は、殺人事件の重要参考人ビリー・ルウの失踪と関わった嫌疑で捜査一課から外されてしまう。
事件直後、ビリーが操縦していたジェット機が台湾の玉山の上空で姿を消したことを知らされるが、二村のもとにビリーからの手紙が届く。

一方、横須賀署の先輩刑事・佐藤から、国際的な女流ヴァイオリニスト、アイリーン・スーの養母である平岡玲子の捜索を私的に頼まれる。
玲子のマンションで、二村は壁に拳銃弾を発見、彼女が事件に巻き込まれたことを知る…。



矢作俊彦の新作は懐かしの二村永爾が主人公のハードボイルドである。
タイトルからして凄い。
レイモンド・チャンドラーの「THE LONG GOODBYE」の向こうをはって「THE WRONG GOODBYE」なのだから。

ストーリーの展開も似ている。
明らかなオマージュなのだが、刑事である二村が意気投合する飲み友達ビリー・ルウはテリー・レノックスを思わせるし、二人が飲むカクテルもギムレットならぬパパ・ドーブレ。

おっと、パパとはヘミングウェイのことで彼の好きだったダイキリをダブルで、って頼み方なんですけどね。

細部の会話にも小技がビシバシ決まりまくりで、痛快です。
「リンゴォ・キッドの休日」、「真夜中へもう一歩」を読みなおし、ついでに「長いお別れ」まで再読したくなる、そんな大傑作です。
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銀輪の覇者(上)




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銀輪の覇者
「銀輪の覇者」斎藤 純 (著)

軍靴の音が忍び寄る昭和9年。
かすかな地響きをあげ、数多の自転車が中山道を疾走する。
国策に反して高い賞金の懸けられた本州横断大日本サイクルレースには、企業チームやドイツからの海外チーム、個人参加の選手たちがひしめいていた。
ある決意を胸に秘める響木健吾は、有望な個人選手を集めて即席チームを組む。
素姓も目的も不明な彼らが力を合わせたとき予想外の事態が!

すべての走る男たちに捧げる自転車冒険小説。


昭和9年。下関から本州を横断する自転車レースが開催される。

「過去」を背負う主人公は、急遽、その場でメンバーを選びチームを組む。
一癖も二癖もあり、ぞれぞれの過去を背負うメンバーを指揮し、プロ級のチームに挑む。
次々に起こるトラブル、明らかになる過去、そして、自転車レースの背後にある黒い影。
自転車レースの結果は、そして主人公の運命は・・・。

自転車レースって、こんな駆け引きやテクニックがあったものなのか、と驚きです。
チームワーク、リーダーシップ、沸き起こる友情など、興味深いことだらけでした。
銃も辺境もないけど、冒険小説の楽しさを十分味わいました。

レースの結果も気になり、一気に読みきりました。
読み始めるときに、上下巻揃えておいて良かった、、と思わせる本でした。
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硝子のハンマー




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硝子のハンマー
「硝子のハンマー」貴志 祐介 (著)


主人公がいろいろな密室トリックの可能性を追求していき、犯人を論理的に突き止めます。

論理の確認(証明)としての裏づけ調査(タネ明かし)も面白く、それが何パターンも提示され、これなのかと思ったら、いや違う!と物語が続いていき、堪能できました。
(ひとつの謎解きがとても考えられた内容で、十分一冊のストーリに使えるのに、そんな謎解きがこれでもかと出てくるこの贅沢さ!)


殺人の方法は面白いし、今までにない探偵のキャラクター、探偵側と犯人側視点の二部構成も面白い。
テンポのよさはさすがにストーリーテーリングの巧さを感じさせる。

こういった探偵もので意外な犯人というのはお約束だろうが、「この中の誰かが犯人」という形式で物語は作られていないので、少々納得しにくい感がある。
いきなり「お前が犯人かよ!」というところから二部が始まるためだろう。

陰惨なストーリーでないため、読後感は他の作品と比べると爽やかではある。
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暗黒館の殺人(1)




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暗黒館の殺人〈1〉
「暗黒館の殺人」綾辻 行人 (著)

「このミステリーがすごい!」の2005年第7位。


九州の山深く、外界から隔絶された湖の小島に建つ異形の館―暗黒館。
光沢のない黒一色に塗られたこの浦登家の屋敷を、当主の息子・玄児に招かれて訪れた学生・中也は、“ダリアの日”の奇妙な宴に参加する。
その席上、怪しげな料理を饗された中也の身には何が?
続発する殺人事件の“無意味の意味”とは…?

シリーズ最大・最深・最驚の「館」、ここに落成。


綾辻行人さんの『館』シリーズ7作目。
今までの作品と比べると、確かに長い。
けれどもその長さには訳があると、自分は感じる。
確かに好き嫌いは分かれると思う。

「ミステリはトリックだ。」と思われる人にとっては、ただぐだぐだと無意味な描写・表現が並んでいるだけだと思うかもしれない。

けれども、読んだ人が『綾辻』ワールドに魅せられた人ならとても満足されることだろう。
綾辻行人さん独特の世界とでも言おうか、その幻想性は盛り沢山である。

自分はその黒々とした、思いっきり陰を含んだ世界に取り込まれていた。
 

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