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2009年「このミステリーがすごい!」がおすすめするミステリー小説


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  ●2009年「このミステリーがすごい!」がおすすめするミステリー小説
このミステリー小説が面白い!ミステリー小説のランキング
(ベスト10)

2009年度1位から5位はこちら

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★2009年「このミステリーがすごい」第6位。

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おもしろい傑作お勧めミステリー小説は『カラスの親指』道尾秀介(著)だ。

2009年「このミステリーがすごい」第6位。

日本推理作家協会賞(第62回)を受賞した作品



“詐欺”を生業としている、したたかな中年二人組。

ある日突然、彼らの生活に一人の少女が舞い込んだ。

戸惑う二人。

やがて同居人はさらに増え、「他人同士」の奇妙な共同生活が始まった。

失くしてしまったものを取り戻すため、そして自らの過去と訣別するため、彼らが企てた大計画とは。



本書の筋書きのような作風をある作家の文庫で以前に読んだ記憶があります(意外と多いのかもしれませんね)。

だからというわけではありませんが、物語の展開自体に強い関心をもったとはいえません。

しかし「帯」にある「最高の逆転劇をお見せします。」という文言にはおのずと<注意>が向けられるのではないでしょうか。

そうすると、終盤の終盤にかけて「間違いなく何かが起きるぞ!」と読者は予測し、読了して「そうか、そういう結末か・・・」と深い安堵感に浸るのであります。


物語を構成していた「散りばめられたパーツ」が一気に再構築される、その速度感と緊張感には思わず唸ってしまいました。

意外と多いような作風にもかかわらず、です。

そこに作者の並々ならぬ力量を十分に実感できることでしょう。


ワクワクしながら読める作品ですし、読者の期待を満たしてくれる内容でしょう。

「カラスの親指」というタイトルの意味など、本書にはいろんな知識はもちろんのこと、家族や人間模様の混沌さ・奥深さを、道尾さん独特の文章でわれわれに語りかけてくれます。

ラストは切ないながらもすっきりさせてくれます。



すなおに読者は、劇中人物のコンゲームに一喜一憂し、いつの間にか、読者自身がゲームに参加させられている醍醐味を味わう作品です。

魅力的な人物描写、何気ない会話や表現が伏線になる痛快感、散らばったピースが見事に収束する終盤、 連鎖するどんでん返し、ホロっとさせる真相まで。

とにかく「完成」されたエンターテイメントです。
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★2009年「このミステリーがすごい」第7位。

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おもしろい傑作お勧めミステリー小説は『黒百合』多島斗志之(著)だ。

2009年「このミステリーがすごい」第7位。

「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第8位


「六甲山に小さな別荘があるんだ。下の街とは気温が八度も違うから涼しく過ごせるよ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。一彦という名前だ」父の古い友人である浅木さんに招かれた私は、別荘に到着した翌日、一彦とともに向かったヒョウタン池で「この池の精」と名乗る少女に出会う。

夏休みの宿題、ハイキング、次第に育まれる淡い恋、そして死―一九五二年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年たちを瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。


進・一彦・香の3人が過ごす戦後の避暑地での青春物語の部分、ここの描写力がすぐれているので、作品全体の質を上げているのでしょう。

銀幕のスターたちの出ていた古い秀作の邦画のような雰囲気です。

香のおばさま日登美や、六甲の女王、小芝翁…などなど、脇役たちの人物像も、時代と上流階級の人々の雰囲気を良く伝えてくれます。

この序章の部分だけでも作品が成り立つぐらい上質なものだと思います。

ドイツで出会った謎の女性は誰?と思いながら読み進め、殺人事件の犯人は…とミステリー部分では謎を持たせ、全くもって巧いです。

昭和27年の部分は、夏休みの宿題の日記をつける進の目線で描かれるので、少年らしいたどたどしさもあって、語られない部分を巧くカバーしてミスリードを誘います。


もう一つの殺人事件が起こり、謎が解けないまま、ラストに突中。

え、もうページも少ないし終わっちゃうよ~、と思ったら実にサラリと描かれる真相。

サプライズです、やられちゃいました。

ミステリーの謎解き、ここが一番の見せ場、そこをサラリと書いて素知らぬ顔して通り過ぎようとする作者。

う~ん、にくい!



昭和27年、14才の寺元進は、東京からひとり離れて父親の旧友浅木の持つ六甲山の別荘で夏休みを過ごすことになった。

そこには浅木の息子で同い年の一彦がいた。また近所の裕福な家庭の、これもまた同い年の倉沢香とも出会う。

彼らは意気投合して、ハイキング、水泳、スケッチと毎日のように夏の避暑地の日々を過ごす。

やがて進と一彦は香にほのかな恋心を抱くようになる。この小説のほとんどを占めるのはつたない進の日記から始まる甘酸っぱい青春物語の懐古である。

その一方で、進と一彦の父親たちが昭和10年、ナチス政権下のドイツはベルリンで出会った不思議な女性との交流と、昭和16年から20年、戦時下の神戸における鉄道員と女学生の恋と、それが原因で起こる殺人という、ふたつのエピソードが挟み込まれる。


はたしてこれら三つのパートがどう関っているのか。

読者の興味は尽きない。そして時を越えた複雑な人間関係が次第に明らかになり、これまで見えていなかった風景が終盤浮かびあがる時、作者の企みが現れる仕組みになっている。


多島斗志之は、基本的には淡い文芸的な青春恋愛小説を読者に読ませながらも、思いがけないところに伏線を張り巡らせていたり、<六甲の女王>なるミスディレクションに惑わせたりするのである。

本書は超絶的なテクニックに支えられた傑作である。
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★2009年「このミステリーがすごい」第8位。

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おもしろい傑作お勧めミステリー小説は『山魔の如き嗤うもの』三津田信三(著)だ。

2009年「このミステリーがすごい」第8位。


<2009本格ミステリ・ベスト10> 第1位に輝いた作品です。


「山魔に嗤われたら……終わり」

忌み山で人目を避けるように暮らしていた一家が忽然と消えた。

そのときから惨劇は始まったのだともいえる。

村を守る「六地蔵様」にまつわる童唄、まるでそれをなぞるかのように、一人ずつ……。

「しろじぞうさま、のーぼる」
一人目の犠牲者が出た。

「くろうじぞうさま、さーぐる」
二人目の犠牲者──。

「あかじぞうさま、こーもる」
そして……。

山魔が現れた──

『首無の如き祟るもの』に続く刀城言耶シリーズ長編書き下ろし!


山魔を巡る怪異に彩られた雰囲気の中、 物語は幕を開けます。

さらに、山小屋からの一家消失、見立て殺人、密室殺人、顔のない死体など、謎解きの要素もふんだんに盛り込まれ、読む者を飽きさせません。


「ホラーでありながらもミステリ的な仕掛けにもこだわりをみせた独特のストーリーテリングで注目を集める」
という作者紹介の言葉どおり、おどろおどろしい物語展開とミステリが見事に融合した作品となっています。


昔読んだ横溝正史の世界が21世紀にリニューアルオープンしたように感じました。

特に、後半70ページの謎解き部分は、二転、三転しながら、それまでのいくつもの謎や怪異が加速度的に解き明かされていき、清々しさを感じてしまうほどでした。

「山魔の如き嗤うもの」にあなたも取り憑かれてみてください。


民俗学的伝奇ホラーと本格味の融合で知られる作者の魅力が味わえる秀作。

物語は神戸地方の一集落の初戸に住む郷木の通過儀礼の回想記で始まる。

儀礼は山神様が居る巳山とも眉山とも呼ばれる三山への御参り。

半面老婆・半面熟女の山女郎伝説。

山行の途中で出会う賽の河原、そこから聞こえる赤ん坊の泣き声、山女郎らしき老婆、空翔ぶ真っ赤な天狗...。

初っ端から禍々しい雰囲気が横溢する。

「遠野物語」の世界を濃くした様。


後半、妖異性が薄れ、また力技が過ぎるようだが、結末の二転三転する刀城の推理場面は迫力がある。

そのために作者が用意した伏線にも感心した。

「御山」は人の邪心を増幅させる装置、と言う作中の言葉が印象に残る力作。
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★2009年「このミステリーがすごい」第9位。

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2009年「このミステリーがすごい」第9位。


愛、暴力、そしてミステリ。

舞城史上、最大のスケールで描く最高傑作。

迷子捜し専門の米国人探偵・ディスコ・ウェンズデイ。

あなたが日本を訪れたとき、〈神々の黄昏〉を告げる交響楽が鳴り響いた――。

魂を奪われてしまった娘たち。

この世を地獄につくりかえる漆黒の男。

時間を彷徨う人びと。

無限の謎を孕む館・パインハウス。

名探偵たちの終わり無き饗宴。

「新潮」掲載+書下ろし 1000枚。

二十一世紀の黙示録、ここに完成。


北欧神話やカバラ、宇宙論等の「見立て」のビックバンを等比級数的に一気に組み上げるこの上巻。

そんな「見立て」の洪水の帳尻を合わせるように、下巻ではこの世に不条理かつ絶対的に存在してしまう「悪」と、親/恋人の「愛」の対決が文字通り時空を超えて絡まり合い対決する壮大なストーリーが展開される。

この対決/対比自体は他作品でも作者は書いてきたが、「スケール」がこれまでで一番大きな対決の構図となっているところが本作品の読みどころだろう。

この小説の真骨頂は下巻に入ってからです。

なお、新潮社から出す小説で講談社の編集者を登場させたり、よほど清涼院流水と仲良しなのか彼をモデルとした作家を殺したり、と色々とファンも楽しめる内輪ギャグがビルトインされているところも面白いですね。

KEI(初音ミクを描いた人)の表紙もグッド・ジョブです。


一応の表向きはミステリー小説の体を成し、本当に多くのトリックやドンデン返しが散りばめられていますが、(特に上巻は清涼院流水氏『コズミック』を彷彿させるような不条理トリックのオンパレード!)この本筋は主人公 ディスコ・ウェンズデイ(≒舞城王太郎?) の文字通り「強い意思」によって駆動されてゆく、ハードボイルド小説として読んでいくことができました。

末広がりに拡大されてゆく小説内世界を維持し、展開してゆく力量と胆力には感服。枚数に比例する迫力がありました。すごい!

特に物語の終盤は、中盤に広げた大風呂敷が、さらに接いで巨大化してゆくので、「おいおい、大丈夫かよ。舞城!」と突っ込みたくなるような展開でした。

間違いなく、読む人にとって「初めてのタイプ」になる本だと思います。
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★2009年「このミステリーがすごい」第10位

道尾秀介おすすめミステリー小説、お奨めの道尾秀介のミステリー小説。道尾秀介の名作ミステリーの面白い作品。

おすすめミステリー作家のオススメ面白いミステリー、おもしろい傑作お勧めミステリー小説は『ラットマン』道尾秀介(著)だ。


2009年「このミステリーがすごい」第10位。


結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。

次々に浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔。

事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。

本当の仲間とは、家族とは、愛とは―。


道尾秀介は2004年、『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。

’07年『シャドウ』で本格ミステリ大賞受賞。

’09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞受賞。

’10年『龍神の雨』で大藪春彦賞受賞。

『光媒の花』で山本周五郎賞受賞。

また、「このミステリーがすごい!2009年版」で作家別投票一位を獲得、『向日葵の咲かない夏』がオリコンにより「2009年最も売れた文庫本」になるなど、各所で絶賛、注目度No.1の作家である


“ラットマン”、人間が何かを知覚する過程で、前後の刺激が知覚の結果を変化させてしまう現象に命名効果が加わることから起こるモノの見方のことを言う。

そして、今作は、登場人物たちの各々の先入意識、思惑が錯綜し、“ミステリー”が構築されていく展開となっている。

まるでホラー小説の如きケレン味溢れるプロローグから一転、それが実は高校時代以降アマチュアバンドを組み続けている者たちのライヴの余興のネタであった事が分かり、拍子抜けしてしまう出だしから、主要人物のバンド仲間との関係や日常が語られる中、彼の遠い過去の苛酷で忌まわしい“記憶”がインサートされていく序盤、ある事件が起こり、彼の関与を匂わせる中盤、そして、、、。


中盤までの展開は沈々淡々としているし、劇中起こる殺人事件も一件のみ、それも準備万全に計画されたものではない。

さほど盛り上がりもなく、正直半信半疑で読み続けていたが、ここからが俄然面白くなってくる。

ミステリー小説ゆえこれ以上は触れないが、ラストの60ページを読み切った後、文中に仕掛けられた作者の巧妙なトリックに唸らされながら、正にその不思議なタイトル名の絶妙さに手を叩いてしまう。

ミステリーの奥に潜む主要人物たちの魂の救済とも呼べるサイド・ストーリーも、作品に“心”を持たせているし、読了感は最高だ。


単なるミステリーでは終わらない、心のこもった作品という印象を受けました。


道尾作品の王道であり、ミスリードの極致、伏線回収の正確性、繰り返されるどんでん返しの痛烈さ、そして、いつもとは違う、叙述トリックを用いない正面からの真相への道程までを盛り込んである。


登場人物や舞台設定も凝らず、わかりやすく、主人公が生まれてからの成長過程でのわだかまりをスパイスに、大人になることでの現実の揺らぎ、そして、何と言っても、最後は「救い」までもたらす。。。

陳腐な表現だが、読者をわくわくさせる、真相を予見できない、読むのが止まらないといった表現がふさわしい。

ミステリー愛好者が常に考えながら読み込む、「ミスリードに騙されないぞ」「犯人は?」といった大命題を、満足いくレベルで突きつけ、消化させてくる。

言い換えれば、読者側の敗北感が実感できるともいえよう。

道尾氏が、現在の立ち位置を強固なものにした、代表的作品。

まだ未読の方は、上記の他2作品と合わせて、現代至高の若手作家の道尾秀介のミステリーワールドを堪能して頂きたい。


両巨頭のもう一人、伊坂氏の世界との対比も、また面白いぞ。。。
 



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